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相続手続き 2025.11.12

戸籍謄本をどう集める?|亡くなった人の出生からの戸籍とは

はじめに|相続の第一歩は「戸籍集め」から

相続手続きで最初に必要となるのが、「被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本」です。

「死亡時の戸籍だけでいいのでは?」と思うかもしれませんが、実際には生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍を集める必要があります。

この記事では、

そもそもなぜ出生からの戸籍が必要なのか?

どこで、どうやって集めるのか?

よくあるトラブルと解決方法

を、司法書士実務の視点からわかりやすく解説します。

なぜ「出生から死亡まで」の戸籍が必要なのか?

戸籍謄本を集める最大の目的は、相続人を正確に確定するためです。

戸籍には、以下のような重要情報が記載されています。

本人の生年月日・親の情報

婚姻歴・離婚歴

子どもの有無

養子縁組や認知の記録

転籍履歴

例えば、

前妻との間に子がいた

認知した子どもがいた

養子縁組をしていた

といった事実は、最新の戸籍だけでは分かりません。

そのため、出生から死亡までの全戸籍を連続して確認する必要があります。

戸籍の種類と違い

戸籍謄本 現在の戸籍。家族全員分が記載される。除籍謄本 戸籍内全員が転籍や死亡で除籍されたもの。

改製原戸籍 戸籍法改正によって旧形式から移記される前の戸籍。

個人事項証明書(抄本) 謄本のうち個人のみの記載分。相続では謄本が原則必要。

どこで、どうやって戸籍を集める?

請求先は「本籍地」の市区町村役所

戸籍は、本籍地ごとに保管されています。

結婚や転籍のたびに本籍地が変わるため、複数役所へ請求する必要がある場合が大半です。

取得方法|窓口 or 郵送

窓口請求 ー 即日取得可能。本人確認書類と印鑑が必要。

郵送請求 ー 遠方の役所にも対応可。申請書、本人確認書類、返信用封筒、定額小為替を同封。

郵送請求に必要なもの

市区町村指定の請求書(または任意様式)

被相続人との関係を証明する書類(自分の戸籍など)

本人確認書類のコピー

定額小為替(郵便局で購入)

返信用封筒(切手貼付)

よくあるトラブルと注意点

⚠️ 転籍が多く追跡が大変

本籍地が複数ある場合、戸籍を1通取得→次の本籍地を確認→また請求…を繰り返すため、手間と時間がかかります。

⚠️ 旧漢字・手書き戸籍が読みにくい

明治~昭和期の改製原戸籍は手書きかつ旧字体で記載されており、読み解きに苦慮するケースが多いです。

⚠️ 請求できる人が限られる

戸籍請求権者は以下に限られます。

本人・配偶者

直系尊属・卑属(親・子・孫など)

正当な利害関係人(相続手続き等で必要な場合)

代理人請求には委任状や相続関係説明資料が必要です。

専門家へ依頼するメリット

戸籍収集は、相続手続きの中でも特に手間がかかる部分です。

司法書士に依頼することで、

・戸籍読み取り、分析まで任せられる

・相続関係説明図や財産目録作成も一括対応

・不動産登記・金融機関手続きへの移行がスムーズ

など、多くのメリットがあります。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 本籍地が分からない場合は?

A.被相続人の最新住民票の除票を取得すると、本籍地が記載されています。

Q. 自分で集めるのが難しい場合は?

A. 司法書士に依頼すれば、戸籍収集から相続関係説明図の作成まで代行可能です。

まとめ|戸籍収集は「相続の土台」、早めの着手がカギ

・相続手続きには「出生から死亡まで」の戸籍が必須

・本籍地変更が多いと複数役所への請求が必要

・改製原戸籍や除籍謄本の読み取りには専門知識が求められる

・不安があれば、専門家への依頼が確実かつ効率的

相続手続き・戸籍収集でお困りの方へ

当事務所では、戸籍取得代行から相続登記、金融機関手続きまでワンストップで対応可能です。

「何から始めればいいか分からない…」という方も、お気軽にご相談ください。


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