遺産の分け方はどう決める?分割パターンの基本と応用

はじめに|
相続が発生したとき、最も重要でありながら揉め事の原因になりやすいのが「遺産の分け方」です。
法律上は法定相続分が定められていますが、実際には相続人全員の合意があれば、どのように分けても問題はありません。
例えば実家を長男が相続する代わりに、預金を他の兄弟で分ける方法や、不動産を売却して現金化し平等に分ける方法など、多様なパターンがあります。
今回は、司法書士として現場で多くの遺産分割協議を支援してきた経験から、遺産分割の基本パターンと応用例、注意点をわかりやすく解説します。
【本記事で解説する内容】
・遺産分割とは何か
・法定相続分と実際の分割
・現物分割のメリット,デメリット
・換価分割のメリット,デメリット
・代償分割のメリット,デメリット
・共有分割のリスク
・応用パターン|不動産と預金の組合せ分割
・揉めないための進め方
・専門家がすすめる分割協議のポイント
・まとめ
1. 遺産分割とは何か
相続財産を相続人間で分けることを遺産分割といいます。
協議で合意できない場合は、家庭裁判所での調停・審判となります。
2. 法定相続分と実際の分割
法定相続分はあくまで目安であり、実際は相続人全員の合意があれば、法定相続分に従わない分け方も可能です。
3. 現物分割のメリット・デメリット
【メリット】
不動産など現物をそのまま引き継げる。
【デメリット】
評価額に差がある場合、平等に分けにくく不公平感が出ることも。
4. 換価分割のメリット・デメリット
【メリット】
不動産を売却して現金化するため、平等に分配できる。
【デメリット】
売却まで時間がかかる。売却益に譲渡所得税がかかる場合も。
5. 代償分割のメリット・デメリット
【メリット】
特定の相続人が不動産などを取得し、他の相続人へ現金で代償を払うため共有を回避できる。
【デメリット】
代償金の調達負担が大きい場合がある。
6. 共有分割のリスク
共有名義にすることで、一見平等ですが、将来的な売却・利用・管理でトラブルが生じやすい点が最大のリスクです。
7. 応用パターン|不動産と預金の組合せ分割
実家を長男が相続し、次男と三男は預金を多く相続するなど、複数の財産を組み合わせて公平感を出す方法です。
8. 揉めないための進め方
相続人全員が納得できる形を目指すことが重要。第三者の専門家を交えて進めると冷静な話し合いが可能になります。
9. 専門家がすすめる分割協議のポイント
・不動産評価額は複数方法で確認
・将来的利用を踏まえた分割
・登記や税務申告スケジュールも考慮
司法書士、税理士、不動産業者と連携することが大切です。
10. まとめ
遺産分割には様々な方法があり、家族構成・財産構成・将来設計に応じた最適解を選ぶことが重要です。
チェック項目 ポイント
・現物分割 評価差をカバーできるか
・換価分割 売却税金,時期は問題ないか
・代償分割 代償金の調達可能性
・共有分割 将来的リスクを理解しているか
・専門家連携 司法書士,税理士に相談したか
よくある質問
Q. 共有名義にしておけば揉めない?
A. いいえ。共有は問題の先送りです。将来売却や利用の際、全員の同意が必要になるためトラブルが増える傾向です。
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