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不動産活用 2025.11.12

不動産ファンドの投資スキームとは?仕組みとオーナーが知っておくべきポイント

はじめに|

近年、不動産投資の世界では「不動産ファンド」という言葉を耳にする機会が増えています。特に都市部のオフィスや商業施設、レジデンスなど、数十億〜数百億円規模の不動産は個人で購入できるものではなく、ファンドを通じて投資家から資金を集め、運用されるのが一般的です。

とはいえ、「ファンドの投資スキームってどうなっているの?」「自分の物件もファンドに売れる可能性はあるの?」と疑問を持つ不動産オーナーの方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、不動産ファンドの仕組みを分かりやすく解説し、名古屋圏のオーナーにとってのメリットや注意点を整理します。

賃貸不動産の管理コスト

不動産ファンドとは、多数の投資家から資金を集めて不動産に投資し、その収益を分配する仕組みです。

運用は専門のアセットマネージャーが担います。

投資スキームには「私募ファンド」「REIT(不動産投資信託)」などがあり、それぞれ対象物件や投資家の属性に応じて設計されています。

(1)不動産ファンドの基本的な仕組み

・投資家から資金を集める

・ファンド(特別目的会社=SPC)を設立

・取得した不動産を運営し、賃料収入や売却益を投資家に分配

👉 投資家は運営に直接関与せず、アセットマネージャー(投資戦略立案)とプロパティマネージャー(運営実務)が分担。

(2)代表的なファンドの種類

・私募ファンド(プライベートファンド)

→ 限られた機関投資家が出資。投資額は数億〜数百億円規模。

・J-REIT(上場不動産投資信託)

→ 一般投資家も少額から参入可能。

・クラウドファンディング型不動産投資

→ 最近増加。1口数万円から投資可能。

(3)投資スキームの流れ(例:私募ファンド型)

・投資家から出資を募る

・SPC(特別目的会社)を設立

・銀行からローンを組み、レバレッジを効かせて不動産取得

・プロパティマネージャーが物件を管理・運営

・賃料収入・売却益を投資家へ分配

👉 これにより、投資家は分散投資を行いつつ専門家に運用を任せられる。

(4)不動産オーナーにとっての関わり方

物件の売却先としてのファンド

→ 一定規模(数億円以上)の賃貸物件であれば、ファンドの取得対象になる可能性あり。

(5)名古屋圏における動向

名古屋駅周辺の再開発エリア → 大型オフィス・ホテル案件がファンドの注目対象

栄・金山 → 商業施設や複合ビルへの投資が増加

名古屋の中小規模賃貸(10億円~規模)も、私募ファンドのポートフォリオに組み込まれる例がある

専門家の視点

不動産ファンドの投資スキームは、一般の不動産売買と比べて格段に複雑です。匿名組合出資やSPC(特別目的会社)の活用、ノンリコースローンなど、多層的な法務・会計・金融の仕組みが組み合わさっており、専門家でなければ理解が難しい領域です。

不動産オーナーにとって重要なのは、いざファンドと関わる局面になった際に、相手の投資スキームを理解しておくことです。

特に名古屋の都市部においては、再開発や大規模再生の文脈でファンドと接点を持つこともあるかもしれませんので、事前の知識武装が資産防衛につながります。

よくある質問・Q&A

Q1:リノベーションとコンバージョン、どちらが効果的ですか?

→ 物件の立地と需要次第です。立地が良く基本構造がしっかりしている場合はリノベ、競争力が低い場合はコンバージョンが有効です。

Q2:小規模オーナーでも取り組めますか?

→ 水回り改善や内装リフォームなどは比較的少額で実施可能です。コンバージョンは大規模投資ですが、行政の補助金制度を活用できる場合もあります。

まとめ

老朽化した賃貸アパートでも、適切なリノベーションやコンバージョンを行えば収益改善は十分可能です。

重要なのは「闇雲に投資するのではなく、需要に応じた改善を行うこと」。もし「自分の物件にどの方法が合うのか分からない」とお悩みであれば、専門家にご相談ください。

当事務所では司法書士としての法務サポートに加え、不動産再生の実務経験を活かした具体的なアドバイスを提供しています。


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