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相続手続き 2025.11.12

「遺産分割協議」の進め方|相続人の確定から協議書の作成、実務的な注意点まで解説

「遺産分割協議」の進め方|相続人の確定から協議書の作成、実務的な注意点まで解説

はじめに:相続で最ももめるのは「遺産の分け方」

相続手続きで最もトラブルになりやすいのが、「誰が、どの財産を、どのように相続するか」という遺産分割の問題です。

相続税や登記手続きも重要ですが、相続人間の話し合いがまとまらないことが、実際には最大の障害となります。

特に遺言書がないケースでは、法定相続分をめぐる兄弟姉妹間の感情的対立が頻発します。

この記事では、遺産分割協議の基本から、スムーズに進めるための実務ポイントまでを解説します。

遺産分割協議とは?

遺産分割協議とは、相続人全員で故人の財産をどのように分けるかを決定する話し合いです。

対象

法定相続人全員

前提条件

相続人の範囲と財産の全体像が確定していること

結果

遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・実印押印

遺産分割協議が必要となるケース

・遺言書がない場合

・遺言書に全財産の分け方が記載されていない場合

・法定相続分で分けにくい財産(不動産・非上場株など)がある場合

遺産分割協議の進め方

1. 相続人の確定

戸籍を収集し、法定相続人を正確に確定します。

代襲相続(被相続人の子が先に死亡している場合、その孫が代わる)の有無も必ず確認します。

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2. 相続財産の調査

以下の財産を漏れなく調査し、財産目録を作成します。

預貯金(通帳・ネットバンク含む)

不動産(土地・建物)

株式・投資信託

生命保険(受取人が被相続人の場合)

マイナス財産(借金・ローン)

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相続財産の調査方法を完全解説!預金・借金・不動産の漏れを防ぐコツ

3. 評価と分配案の検討

不動産や非上場株式などは評価額算定が難しいため、相続税評価額・実勢価格を参考に複数案を検討します。

<参考HP>

・国税庁 土地家屋の評価

・国税庁 取引相場のない株式の評価

・国税庁 上場株式の評価

<関連記事>

不動産(土地・建物)の評価方法と必要書類について

相続における証券・株式の手続きと評価方法

4. 相続人全員による協議

相続人全員の参加と合意が必須です。

一部の相続人だけで決めた協議は無効になります。

<関連記事>

遺産の分け方はどう決める?分割パターンの基本と応用

5. 遺産分割協議書の作成

協議内容をまとめ、以下を記載して全員が署名・実印押印します。

・被相続人の氏名・死亡日

・相続人の氏名・住所

・各財産の分配内容

<出典>法務局 登記申請手続のご案内(相続登記①/遺産分割協議編)

 

遺産分割の方法

現物分割

財産をそのままの形で分ける 手続きが簡易だが、不均衡になりやすい

換価分割

財産を売却し代金を分ける 売却先確保や手続きが必要

代償分割

取得者が他の相続人へ代償金を払う 現金支払い能力が必要

※不動産共有はトラブルの元となるため可能な限り避けるべきです。

よくあるトラブルと対策

● 遺産目録が不完全

隠し預金やネット証券口座が後から判明するケース。

対策:

財産調査を徹底する

専門家による調査・照会サービスを活用する

● 一人の相続人が協議に応じない

サイン拒否や連絡不能で進まないケース。

対策:

家庭裁判所で調停・審判申立て

行方不明の場合は「不在者財産管理人」選任申立ても検討

● 生前贈与や介護の貢献で対立

「家を買ってもらった」「介護は自分だけがした」など。

対策:

特別受益(民法903条)や寄与分(民法904条の2)の主張

客観的証拠(通帳履歴・領収書・介護記録)が重要

<関連記事>

特別受益・寄与分の主張とは?遺産分割での争点になる理由

専門家を入れるメリット

司法書士:遺産分割協議書作成、不動産登記

弁護士:争いのある相続の代理・調停対応

税理士:相続税試算・申告書作成

行政書士:戸籍収集、財産調査、協議書作成補助

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相続は誰に頼む?|専門家の役割を司法書士が徹底解説!

よくあるご質問(Q&A)

Q. 一部の相続人が協議書に実印を押さないと無効?

A. はい。相続人全員の実印・印鑑証明が必要です。

Q. 遺言書があっても協議は必要?

A. 全財産が記載されていない場合や全員合意で遺言内容を変更する場合は協議が必要です。

Q. 財産が預貯金だけの場合も協議は必要?

A. 法定相続分で分割する場合は不要なこともありますが、配分に調整の必要があれば協議をしなければなりません。

まとめ:分割協議

・遺産分割協議は、相続人全員の合意で進める必須手続き

・相続人や財産の正確な把握がトラブル防止のカギ

・共有名義や分けにくい財産には専門家の関与が有効

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