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相続手続き 2025.11.12

デジタル遺言?エンディングノートのすすめ

はじめに|

「終活」という言葉が浸透しつつある今、エンディングノートを活用する方が増えています。

しかし最近では、紙に書くだけではなく、デジタルで情報をまとめる「デジタル遺言」的活用も注目されています。

ただし注意が必要なのは、エンディングノートは遺言書ではないということ。

法律上の効力はないため、財産分割や遺産承継に関しては別途正式な遺言書作成が必要です。

それでもエンディングノートは、家族への想いや希望を形にするツールとして非常に有効です。

今回は、司法書士の視点からエンディングノートの重要性と書き方、デジタル活用のポイントを解説します。

【本記事で解説する内容】

・エンディングノートとは

・遺言書との違い

・書いておくべき内容

・デジタルエンディングノートの特徴

・デジタル保存のメリット・デメリット

・法的効力を持たせたい場合は?

・書き方のポイントと注意点

・実際に起こったトラブル例

・専門家がすすめる終活の進め方

・まとめ

1. エンディングノートとは

人生の最期を迎えるにあたり、家族へ伝えたいことや希望をまとめるノートです。

財産情報だけでなく、介護方針や葬儀の希望、SNSアカウント管理など幅広く記載します。

2. 遺言書との違い

遺言書は法的効力があるのに対し、エンディングノートは家族へのメッセージツールです。

相続分割や財産承継の指示は、遺言書で正式に残す必要があります。

3. 書いておくべき内容

財産目録(預金・不動産・保険)、パスワード一覧、葬儀や墓地の希望、連絡してほしい知人一覧、医療・介護方針などを網羅的にまとめましょう。

4. デジタルエンディングノートの特徴

クラウド保存型や専用アプリを活用することで、更新・共有が容易になります。

ただし、ログイン方法を家族に伝えておくことが重要です。

5. デジタル保存のメリット・デメリット

【メリット】

・随時更新可能

・家族と共有しやすい

【デメリット】

・サービス終了リスク

・IDやパスワード漏洩リスク

6. 法的効力を持たせたい場合は?

財産承継の意思表示は、公正証書遺言など正式な遺言書作成が必要です。

エンディングノートは補助的ツールとして位置づけましょう。

7. 書き方のポイントと注意点

重要情報は最新状態に保つこと、保管場所やアクセス方法を家族に伝えておくことが大切です。

内容が偏らないよう総合的に記載しましょう。

8. 実際に起こったトラブル例

エンディングノートに書かれた財産分けが遺言書として無効で、家族間で揉めたケース。

⇒正式な遺言書作成と併用することが重要です。

9. 専門家がすすめる終活の進め方

①エンディングノートで気持ちや情報を整理

②正式な遺言書作成で法的効力を確保

③家族で共有し不安を取り除く

④定期的に内容を見直す

10. まとめ

エンディングノートは家族への「心の遺言」として大きな意味を持ちます。

しかし、財産承継には遺言書が必須です。

当事務所では、司法書士業務と資産承継支援パッケージを通じ、エンディングノート作成支援から遺言書作成、家族会議の進行サポートまで一貫して支援しています。

チェック項目 ポイント

・遺言書 法的効力ある遺言書を作成しているか

・ノート内容 財産,医療,介護,葬儀希望を網羅しているか

・デジタル保存 ID,パスワード管理は適切か

・家族共有 保管場所,アクセス方法を家族へ伝えたか

・定期更新 内容を見直し最新化しているか

よくある質問

Q. エンディングノートは遺言の代わりになる?

A. いいえ。財産分割や遺産承継指示は遺言書で残す必要があります。

Q. デジタル保存と紙保存どちらがいい?

A. 両方を併用するのが理想です。デジタル保存は更新性、紙保存は確実性が強みです。

Q. エンディングノートはどこで入手できる?

A. 書店・ネット通販などで入手可能です。書式にこだわらず、自作でも問題ありません。


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