金融資産の証明書取得とその基本手順

はじめに|
相続手続きにおいて、被相続人(故人)の金融資産を正確に把握するためには、金融機関から残高証明書や取引履歴(明細書)を取得することが不可欠です。
これらの書類は、相続財産の評価や遺産分割、相続税申告など、あらゆる手続きの基礎資料となります。
以下では、それぞれの書類の取得目的と注意点を整理します。
残高証明書
まず、残高証明書についてです。
残高証明書は、相続開始日(すなわち故人の死亡日)現在の預金残高を証明する書類です。
金融機関が正式に発行するものであり、相続税の申告や遺産分割協議を行う際の根拠資料となります。
相続人が複数いる場合や、複数の金融機関に口座がある場合は、それぞれの銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行などに対して個別に発行を依頼します。
発行依頼の際には、故人の死亡が確認できる書類(戸籍謄本または除籍謄本)および相続人であることを証明する書類(戸籍謄本など)を提出する必要があります。
依頼者の本人確認書類(運転免許証など)もあわせて求められます。
取引履歴(明細書)
次に、取引履歴(明細書)の取得です。
取引履歴は、故人がどのような入出金を行っていたかを確認するために取得します。
相続手続きでは、特に名義預金の有無や多額の出金・贈与の有無を確認するため、過去の取引状況を把握することが重要です。
一般的に、過去5年から10年程度まで遡って取得することが可能ですが、金融機関によって保存期間や取得可能範囲は異なります。
経過利息計算書
さらに、定期預金に関する経過利息の確認も忘れてはなりません。
故人が定期預金を保有していた場合、死亡日までの経過利息を計算した「経過利息計算書」を、残高証明書と同時に発行してもらう必要があります。これは、相続財産の評価額を正確に算出するために必要な資料です。
まとめ
このように、残高証明書と取引履歴は、相続財産の正確な把握と税務上の評価に欠かせない書類です。
手続きを行う際は、各金融機関の窓口での申請だけでなく、郵送や代理人申請にも対応している場合があります。
あらかじめ必要書類や手数料、発行日数を確認し、漏れのないように手続きを進めることが重要です。
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